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電子部品も国際通販で購入しよう



読者の皆さんは、自作をする時に、外国製の半導体や特殊な部品が手に入らなくて、大変な思いをした事はありませんか?
日本国内では代替部品がどうしても手に入らずに、思った性能を出せなかった事があるのではないでしょうか。筆者自身もそんな1人です。
今回は、ハムにとっても益々身近になったインターネットを駆使する事で、そんな悩みや苦労を解消する方法をご紹介しましょう。

まず今回最初にご紹介するのは、米国のDigi-key社と云う部品総合商社です。同社のWebサイトは、http://www.digi-key.comです。この原稿を書いている10月初旬、大変うれしい事に、同社のサイトに新しく日本語のページが用意されました。これで今まで以上に気軽に利用する事が出来る様になりました。

それではここでDigi-key社の概要をご紹介しましょう。

同社の現会長である、Dr. Ronald A. StordahlN5INと云うコールサインを持つハムです。1970年代初頭に、大学生だった彼はいわゆるエレキーを設計し、その販売を始めます。
Digi-keyとはその製品に付けられた名前で、1972
年にその製品が製造中止になった後も、社名として残り今に至ります。
筆者がちょうど開局した頃ですが、残念ながら
Digi-keyは記憶に残っておりません。しかし、現在のDigi-key社は、米国でも有数の部品総合商社として、その地位を確立しております。

Ronaldの始めたDigi-key社は大成功を収め、従来の電話やFAXの注文以外に、インターネット上からいつでも必要な部品をオーダーできるシステムを、いち早く確立したのです。

現在のDigi-key社のWebサイトからは、数10万点に及ぶ部品の検索と注文が出来ます。これは大変素晴らしいシステムで、部品名だけではなく、その製品の枝番(ランクなど)がついている製品の検索や選択に、威力を発揮します。

ここで同社のホームページに入って見ましょう。
ホームページにアクセスしたら、そのトップページにある日の丸をクリックします。
これで日本語ページに切り替わります。
そこから今度はオンライン発注を選びます。


下の画面が出たら、通貨日本円とあるのをを確認して、新規発注をクリックします。


次の画面が出たら、いよいよ実際の注文になりますが、当然ながらここでは正確な部品番号を入力する必要があります。

もし正しい部品番号が分からない場合、或いは検索したけれど該当がなかった場合は、この画面の部品検索をクリックし、予め正しい部品番号を調べておきましょう。
あとは数量も入力して必要なオーダーを続けて下さい。

爾来筆者は、英語のサイトでしか注文をした事がありませんが、日本語サイトでも同様に合計金額が自動計算されるはずです。
また、注文時に
Digi-key社に在庫がない場合も、ちゃんとその旨画面で表示されるはずです。
日本語サイトでオーダーしても、品物はアメリカから直接発注者あてに送られてくるはずです。



国際速達小包郵便で届いた

ところで1回の注文金額が5000円以下の場合は、手数料が1000円かかります。送料は一律で2000円ですから、できるだけまとめ買いが得です。
代金の支払い方法は、クレジットカード、銀行振込の両方が使えますが(法人は信用取引もある)、個人の場合、キャッシュレスの利便性を考えるとクレジットカードでの決済が良さそうです。

以下の写真は、インボイスです。

筆者が9月にオーダーした時は、たまたま小さなリレーの在庫がなくて取り寄せになったのですが、その受注処理も連絡も、かの地との時差を考えるとほとんど即日処理された事になります。
オーダーから数日後、欠品になっていたリレーが入荷した旨連絡があり、私の発注からちょうど1週間後、リレーが入荷してからなんと
3日後には、私の手元に注文部品一式が揃って届きました。

日本語ホームページでは、運送便の指定は出来ないようですが、筆者が利用していた英語サイトでは、DHL(注1)EMS(注2)が選べるようになっておりました。

注1:米国国際宅配便 運賃は割高だが、とにかく早い
注2:国際速達郵便 日本の郵便局でも扱う。リーズナブル

商品の梱包状態も非常に良好で、POSによる管理が進んでいる事が想像されます。
部品は小分けされ、管理票とともにパックされていますので、こちらがチェックするのにも手間が省けて助かります。

ひと種類ごとにまとめられている。
非常に充実した管理体制を感じさせる。

ご存じの方も多いでしょうが、最近のQST誌などは、掲載(製作)記事に使用したパーツリストには、ほとんどと云って良いほどDigi-key社や、この後紹介する各ディストリビューターのパーツナンバーを一緒に記載しております。

 

 

次に紹介するのは、日本でも有名なRadioshackです。

1970年代頃ハムを楽しんでいた方には懐かしい、あのヒースキットの様な路線を現在でも踏襲している唯一の会社です。電子部品は云うまでもなく、キットの他に、無線機や家庭用電子機器、電話なども販売しています。
同社の
Webサイトは、http://www.radioshack.com
です。

Radioshackのトップページから、Commercial sales division を選び、Place an order またはBuy nowを押します。

 

QST誌などで、既にパーツナンバーが分かっている場合は、その番号を入力します。
もし分からない場合は、一旦
Catalogに戻りパーツナンバーを調べてから、再びPlace an order に戻って下さい。オーダーが完了した場合は、画面に従って支払い方法(クレジットカードOK)や、注文番号などを入力します。

 

 

最後に紹介するのは、Mouser社です。 
同社の
Webサイトは、http://www.mouser.com です。

同社も、前2社に劣らない北米のトップクラスのディストリビューターで、大きな社屋をテキサス州マンスフィールドに持っており、迅速な対応で高い評価を受けているようです。

Digi-key社が比較的半導体に強いのに対し、Mouser社は半導体以外に、非常に種類の多い受動部品(抵抗、コンデンサ、コネクタなど)をも得意としているように思います。
日本ではほとんどお目にかかれないようなメーカーや、その製品を多数ラインナップに加えております。
また、
Mouser社のホームページでは、各社の製品カタログが充実しているので、このカタログを見るだけでも、今後の参考として得るものが多いのではないでしょうか。

以下の写真では、Johnson社のカタログを開いているところです。

今までは入手しにくいと思われていた半導体などの海外製品が、日本に居ながらにして簡単に、そして安価に手に入る時代になりました。
今まで特殊部品として入手をあきらめていたものも、ひょっとした今回ご紹介したディストリビューターを通じて入手出来るかもしれません。

これからの夜長に、パーツ探訪のネットサーフを楽しまれてはいかがでしょうか。(2002年 秋執筆)

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