This site devoted entirely to Amateur Radio


ジャカルタ通信


ところ変われば(3)           (2003-10-03)

昔、模型飛行機を組み立てるときに、バルサと言う軽い木を材料に使った記憶がある方も居ると思います。
私は、この軽くて木目のない材木は、季候が温暖で、すくすくと木が伸びる南洋材の典型と思っていました。
ところが、インドネシアに住んでみて、複雑見事な彫刻がずいぶんと硬い木に彫られています。
黒檀と言う堅い材木があることは知っていましたが、これがこの辺に生育すると言うことを再認識しました。
 そうかと言って、ジャカルタ市内の街路樹が、結構太い木になっているので、100年くらい経っているのか?と聞くと、「いやいや、せいぜい20〜30年だろう」と言います。
どうやら成長は、早いものも遅いものもあるようです。
しかほど、左様に私達が何らかの方法で得た知識は、とても有用ではありますが、その本当の姿を理解するには、自分の頭で考え直すか、実際を検分する必要がありそうです。
 インドネシアの各地を出張で出かけた時など、たまたま見かけた興味を引くものを、すかさず写真に収めるのですが、次に紹介する複数の写真は、時間と場所はランダムですが、樹木の切り口です。


(木の切り株 こういう外形も日本ではあまり見かけません。年輪らしきものが見つかりません。)

 切り株に触って見ると、結構な堅さがあります。しかし、日本で見るような、規則正しい年輪はありません。年中27〜30度くらいですから、いくら自然のセンサーが優秀と言っても、この範囲に線を引くことは難しいようです。というより、樹木もどこかの季節に身を引き締めるという必要がないのでしょう。


(ボゴール植物園にあった椅子として使われていた切り株 真ん中の黒い部分は、お尻の汗の跡かと思いましたがそうでもないようです。年輪らしい筋も見えますが、はっきりしません。)


(材木用に切られた木材 わざわざ一寸待って!と車を降りて取ってきた写真です。見ていた人は物好きに何が珍しいのかと思ったことでしょう)

この木の切り口を見ると、やはり年輪的な筋がついているところがあります。きっとこの年は天候が不順だったか、害虫の発生があったか、樹木にとって特異な時だったのでしょう。いつ何があったのかを、この木に聞いてみたい気がします。


(前の写真と同じ場所で、別な材木。柾目(まさめ)らしいのですが、はっきりしません)

年輪がはっきりしないのですから、柾目か板目かも当然はっきりしません。
このような材木にカンナをかけたらどうなるのか?いつか機会があったら、自分でカンナをかけてみたいと言う、またつまらない望みを持ってしまいました。

PS:ネイチャーゲーム(知りたい人は7N4DEV Annさんのホームページを見て下さい)に、この話使えそうと勝手に思っています。 

| Back |