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ジャカルタ通信


プランバナン

ジョクジャカルタの街はずれ、市内からとても近いところにプランバナンの遺跡があります。
ジョクジャカルタの空港からごく近いところでもあります。
飛行機が夕方の出発なら、午後からここを見てそのまま空港へ行くと言うコースも選べます。
よくバリから朝飛行機で(1H)飛んできて、ボロブドゥールとプランバナンを見て(昼食付)、夕方またバリへ帰ると言うツアーもある様で、「ジョクジャカルタにも泊まってよー!」と、ホテルの人が言っていました。
プランバナン遺跡は856年に建てられたと言われるヒンドゥー教の寺院遺跡です。
ボロブドゥール寺院の比較的近くに、しかも時間的にもすぐ後に、ヒンドゥー教も負けじと作ったのでしょうか?

(プランバナン遺跡 ジョクジャカルタの街はずれにあります。ヒンドゥー教の寺院遺跡ですが、夕暮れ時のシルエットはとても綺麗です。手前の四角い石また石は、どう組み合わせてどこに使われるのか未解決な石達?です)

ボロブドゥール遺跡と違って、このプランバナン遺跡は付近に沢山の遺跡があります。
一番良く整備されているのが、上の写真の通称プランバナン寺院(遺跡)です。
プランバナンは実は地名で、遺跡の寺院には名前がありますが、それを言っても皆が判るか疑問です。
他の遺跡にもそれなりに名前が付いていますが、まだあまり良く復元整備されていません。

(プランバナン遺跡 前の写真と違う日に撮った写真です。大昔もこのように青空に映えていたことでしょう)

この遺跡は、ヒンドゥー教寺院遺跡としては、東南アジアで最大と言われています。
ヒンドゥー教はシバ神をまつっていますが、いくつもある寺院/お堂の一番大きい主堂がシバ神殿です。
神殿の外壁には、古代インド叙情詩ラーマヤナの物語がレリーフに刻まれています。
刻まれた人物や動物達は、実に生き生きとしていて、とても人間くさく親近感を覚えます。

(神殿の壁に刻まれたレリーフ(1) とても生き生きと刻まれていて時に官能的でさえあります)

(神殿の壁に刻まれたレリーフ(2) 動物達も生き生きしています)

インドネシアに住んでみて、この国の文字はアルファベットを使っていますから、意味は別として読むことは出来ます。
Ramayanaと言う文字は、あちこちで目にします。
これが、古代インドのラーマヤナ物語から来ているのであろう位は分かって居たのですが、いかんせんその物語を勉強してなかったので、日本語ガイドさんが若干たどたどしい日本語で説明してくれて初めて分かりました。
ギリシャ神話が、西洋社会の色々なところに影響しているように、私たち日本人も古代インドに発生して、やがて仏教として日本に伝わったおおもとの、ヒンドゥー教についてもっと知っておくべきなのかもしれません。

(シバの息子ガネーシャ、頭が象の神 神殿の中にある各側室の東にある)



(シバの妻ドゥルガの像 この像は官能的なことでも有名です。足に触るとあやかれると言うので足に触る人は多いのですが、やはり上の方も触ってみたくなる様です。シバの奥方も後々の人間達のやることを予測出来たでしょうか?) 

プランバナン寺院遺跡のすぐ近くにある屋外劇場では、季節によっては夜満月の時にラーマヤナ舞踊が催されるのだそうです。一度見たいとは思うのですが、機会がありません。

(プラオサン寺院遺跡(1) プランバナン寺院遺跡から車ですぐのところにあり同時期に作られたと言われている遺跡)

このプラオサン寺院遺跡は、未だ十分な復元がなされていません。沢山のストゥーパがあり、足下にはかって寺院の一部であったであろう膨大な石がそのままになっています。

(プラオサン寺院遺跡(2) 人気のないこの遺跡に居ると悠久の時の流れを感じてしばし無言になります。観光客でにぎわう遺跡も供養にはなるかもしれませんが、私は訪れる人も居ない、こんな遺跡が好きです)

(プラオサン寺院遺跡(3) 石積みの一部に文字らしきものが見えます。素人の私にも何となく凡字に似た感じに思えますので、サンスクリットに近い文字なのではないでしょうか)

この遺跡は畑の中の比較的狭い道を車で行くとあります。
民家も所々ありますが、大部分のこの辺の家の土台や庭の石積みは、どうやら遺跡の石らしく時々文字らしきものが見えたりしていました。
周囲には、建築に使えそうな石は無いのですから、自然の成り行きでしょう。
今は法律が出来て、いけないことになっているそうですが、どの程度住民が知っているか疑問です。
まあ考えようによっては、加工しなければ100年や200年土台に使われたからと言って無くなるわけではないし、とやかく言うことではないのかも知れません。 

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