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A52VE ブータンレポート


 

10.紋様

 ティンプー到着後JICAブータン事務所の建物に初めて入って直ぐ目に付いたのは、ここは仏教国なのだと言うことでした。

JICA事務所の仏画 玄関を入ると直ぐ目に付きます。壁に貼り付けたり掛けてあるのではありません。壁に書かれています。

 無論寺院には沢山の仏画がありますが、一般の建物の外側にも描かれています。

建物外壁の紋様 集合住宅と思われる建物の壁にも描かれています。しかもこれらは全て手書きで専門の方が描くのだそうです。

代表的な窓構造と紋様 ブータンの建物は、ほとんどが特徴あるこの様な外観をしています。個人の家でも平屋建てから3階建て位までありますが、頑なとも言えるくらい伝統的な建て方をしています。

 ブータンの家は、今は石とつなぎにコンクリートを使って作られていますが、屋根は至って簡単でトタン張り、それも波板に石を載せた構造がよく見られます。
屋根裏も物置等に使った伝統もあるのでしょうが、強い風が吹かない事もわかります。

紋様1 色々な 紋様が描かれていますが種類はそんなに無いと思われます。多分基本は10数種程度かなと推察されます。左側の 紋様は法螺貝(ドゥン)と言われる紋様で。仏教の教えが響き渡る様にと言う意味があるのだそうです。

紋様2 私の住居から降りてくる途中の家の 紋様です。ブータンでは悪魔は皆女性だそうで魔除けのために描かれているのだそうです。男性のシンボルはポーと言います。時に絵ではなく彫刻が飾られている場合があります。

 この魔除けの紋様をブータン各地を訪ねて写真に収録された方も居たそうです。文化人類学的には面白い題材かも知れません。日本でもご神体の様にまつってあるのをどこかで見たことがあります。 

 でも素人考えでは、かえって女性の悪魔が寄って来そうな気がしますが?

紋様3 パロで出会ったポーの紋様

 描かれた絵が色あせたのを余り見ていないので、気を付けていましたら、店でトノコの様な粉末が目にとまり、これ何?と聞いたら、やはり家壁の絵を描く時の材料と言う答えが返ってきました。
きっと伝統的な材料なのでしょう。ブータンには、相当大勢の絵描き職人さんが居るものと思われます

紋様4 綺麗に 紋様が描かれています。

放送局の壁 放送局のロビーに昔使われた機器が展示されていましたが、後の壁の見事な仏画の方が迫力があります。

屋根の旗 集合住宅の屋根に旗がありました。この旗にもその紋様にも意味があるのでしょう。

仏画 公営の店に展示されていた見事な仏画であり美術品。無論売ってくれますが結構高価です。

タンカ これは布製の仏画で、表装され掛け軸のように飾れる様になっています。買って帰っても日本の我が家には飾る場所がありません 

紋様4 寺院で見かける 紋様、どこか日本と繋がっている感じが伝わってきます。  

仏壇 配属先の長のご自宅へ招待されたとき仏壇を見せてくれました。ブータン人は毎日お祈りをするようです。左にタンカが掛けられています。

ダルシン ブータンの風物詩とも言えるダルシン。ダルは旗、シンは木の竿を意味します。旗には布地に版木で経文が刷られていて、ダルシンは信仰に基づく大切な意味があります。

ルンタ 経文が刷られた布地を横に張ったものはルンタと言われています。

ルンタの経文 ルンタに近づいて見ました。薄い布地に経文が印刷されていました。

 風になびくダルシンやルンタを見るとブータン人の仏教徒としての願いや優しさが、風に乗り川を渡り山々を巡り国中に満ちて居るのがわかります。

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