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ジャカルタ通信


.くだもの(5)      (2003-10-03)

○パパイヤ
子供が小さかった時に、なぞなぞ遊びで「パパの嫌がる果物なーんだ?」などと、遊んだ時期がありましたが、その「パパ嫌=パパイヤ」を毎日のように食べることになるとは、当時は思いもしなかったことでした。
インドネシアでなくても南国ではごくありふれた果物です。
あまり癖がなくて、甘味もそんなに強くないので、毎日朝食後のデザートに、このパパイヤと、少し甘味を足すために、マンゴーの半身を追加し、プレーンのヨーグルトをたっぷりかけて食べると、とてもおいしいのです。
栄養的にも良さそうですし、どちらも繊維質ですので、何と言っても快便に貢献します。


(パパイヤの木 若い木でも2〜3m位、大きくなっても4〜5m程度です。幹から直接実がなり、一寸奇異な感じがしますがこんな実がたわわになるんでは、耐荷重的にはそういう設計になるのでしょう)


(パパイヤの花 幹から直接実がなるのですから、では花は何処にあるかと言うと、葉?茎?の出る根元についていました)

パパイヤは、実は雌雄別株です。
花は食べることが出来、地方へ行ったら早速食べさせられました。果実は幹から短いヘタで繋がっていますが、この部分の長いものは薬になるのだそうで、妊婦に食べさせる?といいんだ、と聞きましたが、どう効くのかとの質問には、語学力が不足でよくわかりませんでした。


(木の上の方、花がついている 当然ながら花の跡に実がなって、木は上へ上へと伸びて又花をつけ実をつけて行きます)

若干うろ覚えですが、種を植えてから9ヶ月で実が成り、成った実(例えば16個なったとしましょう)の半分(8個)を収穫すると、2週間後に又8個収穫できると言うのです。
当然、花と実は無限花房の様な付き方ですから、次から次と取れることになります。
もし庭に2〜3本植えたらどうなるのでしょう? 


(スーパーで買ってきたパパイヤ半身 これで日本円25円位です。私は毎日食べて1週間持ちますので丸ごと1個は買ってきません)

写真でご覧の様に、種は又いっぱい入っています。
この種を庭に植えたら大変なことになります。何と言う無造作?生命力?でしょうか。
ところが、私がどうしても不思議に思うことがあるのです。
それはスーパーに売っているパパイヤが、全てバンコックからの輸入なのです。
上の写真も実はそうなのです。
市場へ行けば、地元産のものが山積みされているのにです。そこである時、職場のインドネシア人に聞いてみました。
曰く「きっとバンコック産の方が美味しいんじゃない?」、いや市場で買った地物も美味しいよ!、と私が言うと、「いや輸入したほうが面倒くさくないんだと思うよ」、という答えでした。
この後の方の答えは、妙に説得力がありました。(この国は三毛作も出来るところがあるのに最大の米輸入国なのです)

○スターフルーツ
この果物は、切り口が星型になるので、英語名は妥当な名前でしょう。
インドネシア語では、ビリンビンなのですが、これなんて言うの?と訊くと、市場のおばちゃんでも「スターフルーツだよ!」って教えてくれます。


(スターフルーツBelimbing 皮はあるかないかの薄さです。さくさくして少し酸味があります。

味は割りと高尚な味なのですが、どうも食べた気がしない果物?、と言うのが、私の認識です。
書物によると、ビタミンA、Cが豊富で、2日酔いのよい薬になるというのですが、そんな事を、お酒を飲まないモスリムの人に訊いても、知らないのが当然でしょう。

○ココナッツ
日本でひと気のない海岸に、ポツンと流れ着いたヤシの実を見たら誰だって、詩情がわいてこようというものです。
でも、南の国には何処へ行っても、ヤシの木(ココヤシ)は生えています。
海岸に生えた木は、実を波に託さんと、海のほうへ身を乗り出しているのをよく目にします。
道路脇や公園にも、沢山植えられていますが、実の1個がかなりの重量です。
時に、予告なくドスンと落ちてきますので、南の国を旅するときは注意して下さい。
旅行傷害保険が必要な理由の一つです?Hi!


(ココナッツ 若くて外側が緑のものをナタで上部を切り取ってストローで中のココナッツジュースを飲みます。内側に付いている白いゼリー状の果肉はそのまま食べて結構いけます)

このココナッツは、色々な用途に使われます。
果肉をココナッツミルクとして料理に使ったり、大活躍します。
ジャカルタの露天で売っているバナナの揚げ物も、インドネシア料理の油料理の殆どは、みなココナッツオイルを使っています。
一般に。我々は植物油は低コレステロールで健康によい、と言う認識ですが、唯一例外はこのココナッツオイルなのです。
インドネシアで外食に頼ると、まず間違いなくコレステロール値が高くなってしまいます。

○シルサック


(シルサックSirsak こんな実が野生でこともなげになっています)



(食べごろのシルサック 触ると結構柔らかいくらいが食べ頃、大体そうなる頃には外側も少し黒っぽくなっています)



(シルサックの断面 黒く見えるのは種、果肉は白く柔らかでとても香りが良い)

この果物は、意外と買うのが難しい果物です。というのは、まずあまりスーパーには売っていないのです。
市場にもそんなに見かけない、たまに有るとまだ皆固い、食べ頃なのは黒ずんで見た目が悪いから?、が私が考える理由なのですが、街の生ジューススタンドには良く見かけます。
そのまま食べるより、もっぱらジュースにされている様です。とても良い香りがするので、ジュースには確かに向いた果物です。

○ドクーとレンケン
どちらも色形状が似ていて、しかも安く庶民の果物です。
売りものを勝手に一つ二つ味見をしても、何も言われません。
スーパーでも、皆さん店の人がいなくても、勝手に味見をしています。


(ドクーDuku(左)とレンケン(右) どちらも似たような色ですが大きさはドクーの方が少し大きく、うずらの卵より一回り大きいくらい、レンケンは大粒のぶどう位でしょうか)

ドクーは結構みずみずしくて、美味しい果物です。
レンケンは、あまりみずみずしさがありません。どちらも間食にも、食事中にも、食後にもよく食べられているようです。
市場へ行って、「0.5Kgちょうだい」なんて言うと、なに言ってるんだ?というような顔をされ、「一寸しかないよ2Kg買いなさい!」と言われ、それを「1人だから1Kgでいいんだ!」、と納得させるのが一苦労です。
いくら美味しくても1Kg食べ続けるといいかげんに飽きて来ます。

○ロンタール


(ブロックMで見つけたロンタール売り ジャカルタの市場やスーパーでは、これを売っているのは見たことがありませんが、たまたま露天で売っているのを見つけました)

ロンタールLontarは、英語名はSea appleと言います。
素人目には木はヤシの木と区別がつかないくらい似ています。
たいてい高く成長していて、実は何処になっているの?と訊いても、近眼の私には細部は判らないくらい高い木です。
確かこれもうろ覚えですが、雌雄別株と聞いた気がします。
なんでも、何処にでも生育する木ではないそうです。
実は黒く、ココナッツジュースのようなジュースが入っていますが、ココナッツよりは甘味が強いようです。
これを煮詰めて砂糖ペレットを作っている所で食べてみたら、非常に甘くしかもまろやかで自然な味がしました。
どの時期が、果肉としての食べ頃なのかわかりませんが、このロンタール売りのおじさんが売っていたのは、果肉の食べ頃のもののようでした。
ロンタールの葉からは、液体を入れる舟形の器から、敷物はもとより色々な物が作られています。

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