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こだわりのペディション用 Tシャツの製作


(イラストはすべてJA8VEの自筆)

最初の頃のExpeditionは、もう行くことだけで嬉しくて、服装のことなど気が回りません。みんな、てんでんばらばらの格好です。帰ってきて、QSLカードに使える写真を探すのですが、どれもこれも、今ひとつ冴えないのです。
そこで、コールサイン入りの「ユニフォーム」を作ることになりました。でも、2度と同じ所は行きませんので、あまり高価なものを作ることは出来ません。そこでコールサイン入りのシャツを自家製で作ることにしました。


色々調べてみたら、Tシャツを買ってきてステンシルで印刷するのが一番安くしかも自由度があることが分かりました。
私は、大和クラブの方々や三宅さんとのExpeditionで、これまで2桁の製作枚数の実績を持ってしまいましたが、簡単ですので以下に紹介させていただきます。
作業はとても簡単です。でも、他人はお世辞は言ってくれますが、決して引き受けてくれるとは言わないようです。



○買ってくるもの

@ステンシル用のインクなるべく小さいもの(それでも一生かけても使い切れません!)赤と青くらい が無難でしょう。 
Aステンシル用の筆(ブラシ)絵画用の絵筆の先を切り落としたようなもの。毛が硬いものが良い。先がスポンジで出来ているものもありますが、最初は筆状のものが使い易いでしょう。2色使う時は2本必要。
Bステンシル用フイルム(シート)文字や絵を切り抜くための半透明プラスチックシート。紙と同じくらいの厚さです。他のものでも代用できますが、買ったほうが早い。


○その他に用意するもの

@コールサイン用フォント(原稿)好きな書体を手で書いてもいいのですが、4とか8は切り抜くと中が落ちてしまい具合が悪いので、私は気に入ったフォントを希望の大きさまでコピー機で拡大して使っています。
A台紙拡大した文字を貼り付けるための紙です。大きさはA4より少し大きい必要があります。
Bカッターナイフフイルムに文字をくりぬくために使います。
Cセロテープ又はマスキングテープフイルムを止めるために使用。
D皿1枚なるべく平らな小皿。絵の具をこの皿に出して使います。

 

(1)最初に出来上がりのイメージを理解してください。


コールサインだけでは物足りない場合は、更に加える文字を決めてください。
・私は、大和ARCメンバーの場合は、図のように「プリントごっこ」で葉書大のスペースを印刷しています。(ここではプリントごっこによる印刷は省略します。)
・三宅さんとベトナムのPhu Quoc Is.へ行った時は、コールサインの下にDao Phu Quoc VIETNAM と赤で入れました。


(2)最初にフォントを決め字の大きさ、配列を決めます。私は、図のようなフォントをコピー機で拡大して使っています。文字によって字幅が違いますし、5文字コールと6文字コールで配置が微妙に違います。あくまでも並べてみて、感じがしっくりするように台紙に貼り付けます。

(3)この台紙の上にステンシル用のフイルムを当てて、文字に沿ってカッターナイフで切り取ります。

(4)次に平らなところでTシャツをしわを伸ばし広げます。ステンシルのインクが背中の生地にまでしみないように厚手のボール紙を中に入れます。(図あり)
文字をくりぬいたフイルムはそのままでは反ってしまいますので、何箇所かをセロテープかマスキングテープで止めます。

(5)皿に青のインクを少しだけ出します。ステンシル用の筆(ブラシ)にこのインクを少しつけ、フイルムの文字の部分に、垂直にたたくようにして(キツツキのように!)インクをつけてゆきます。青の文字を全部終わったら、筆を換え今度は赤のインクを同じようにつけてゆきます。

(6)丁寧にセロテープ又はマスキングテープを取って、文字フイルムを取り除きます。ボール紙は入ったまま乾くまでそっとしておきます(5〜10分)。

(7)熱め(綿用)にしたアイロンを文字の部分に数十秒あて染料を定着します。文字部の上には紙か薄手の布を当てた上からアイロンをかけたほうが良いでしょう。

これで出来上がりです。洗濯をしても色は落ちません。

何枚必要か?って言うと、1週間のExpeditionでは2枚は必要ですね。3〜4日でも2枚あったほうが良いでしょう。南の国では水洗いしてもすぐ乾きますから。


現地でこのユニフォームを着ていると、時に「私もHamです・・・」と話しかけられたことがあります。目的地に着くと、すぐこのコール入りのユニフォームに着替えアンテナ建柱の作業にかかります。無論、食事や散歩、観光などの時もこのスタイルです。ですからどこで撮った写真も、後でなんとなくサマになっている?使える、というわけです。こういうのって「馬子にも衣装!」って言うんでしょうね。(笑)
どうも我々は、コールサインをしょっている時が一番生き生きしていると言うことのようです。


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