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FT-817用のAC電源を作ってみました


 

FT-817はとっても素晴らしい機械なのですが、周辺機器のサイズが問題になる場合があります。
それは、本体のサイズに比べて、周辺機器がどうしても大きくなってしまう事を指します。
無理に小型化して使いづらくなる事は困りますが、反対に、是非小型になって欲しいものもありますよね。
そのひとつである、電源の問題を解決できましたので、ここでご紹介します。

先日、支部大会の折りに、古いローカル局であるJN1PTA横手さんからいただいた、超小型パソコン(BOOK型)の電源部を流用する事にしました。
何と云っても、パソコン用の電源ですから、正しくDC12Vと5Vが取り出せますが、当然ながら5Vは使用しませんので、配線を予めカットして 使えなくしてしまいます。
電源部に記載されていた規格によれば、DC12Vは最大で6A取り出せるとの事ですので、FT-817の5W運用にはぴったりです。
電源部には、冷却用の小型ファンが付いていますが、非常に静かなファンで、回っているのも気が付かないほどのものです。下の図は、作業前に電源をばらしたところです。
外形は55m/m(高さx)75m/m(横)x100m/m(奥行き)と、非常に小型です。

調べてみると、写真の黄色の線が12Vラインで、紫が5Vライン(写真では既にカット済み)、黒がアース、緑がコントロール線でした。
パソコンの電源(ATX規格)では、一定の負荷がないと電源自体が入らないものがほとんどですが(そういう場合は、5Vラインに3オーム/10Wほどの抵抗を入れてやるとOK)、この電源は幸いにも、コントロール線をアースに落としてやるだけで電源が入りました。

上の写真の、右下の赤いターミナルは、12Vの出力端です。
いろいろ考えた末、RCAターミナルのジャックを採用しました。
加工がすべて終わったあとに、この端子は内側を、エポキシで固定しました。
同じく左上のスイッチは、電源のON/OFFを行います。
尚、残念ながらこの電源は入力電圧の変更ができないタイプで、AC100Vのみの使用になります。
小型なので、海外運用にもぴったりなのですが、うまく行きませんね。

上の写真は、完成後の姿です。
外見はオリジナルとほとんど変わるところはありません。
スイッチとステータスの赤色LEDを追加しただけです。
右側面が開口面で、封印をはがしたところが汚いですね。

大きさを比べて見て下さい。
右のパドルは、かれこれ25年間愛用の、Ham-keyのスクイズパドルです。
電源の大きさが分かっていただけますでしょうか。

 

実際にFT-817で使用しているところです。
大きさの割に、電源コードが大きいので(太いので)、次はそのあたりを改善できたらと思っています。
ジャンク品を利用しての製作ですが、非常に静かなのと、スイッチング電源特有のノイズを全く感じることなく使用できるので、何だかとても得をしたような気分になっています。

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